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耳疾患を確認するのに有用なCTスライス

最近 コーンビームCTで

内耳道左右差 上半規管裂隙 中耳炎症 耳管開放症 の 有無を 

1枚のスライスでまとめて確認できそうなスライスを見つけました。


それが 下のスライスです。

基本は 耳管開放症の確認に用いたもの

すなわち 斜め後方から眺めたようなスライスとなります。



次の 図は

赤枠で囲んだ中に

内耳道 とともに 上半規管裂隙(骨欠損)が きれいに写っております。  
20140428-2.jpg

この患者さまは

めまいと 変動する右の軽度難聴で通院中でいらっしゃいます。


CTは 以前に撮影させていただいたものを 

このスライスで 再度 見直しさせていただきました。


現在 一般的な めまい難聴の治療薬で 経過をみさせていただいておりますが

症状をコントロールができなくなれば 

骨壁欠損をふさぐ手術も 一方法

その場合は 新潟大学へ紹介させていただきます

と 説明させていただきました。


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ポリデント(義歯洗浄剤) 誤嚥 98歳

本年の 4月は ほぼ毎日ばたばたしているような印象です。

3月が比較的空いていましたので その反動なのかもと 感じております。

そんな中で記憶に残ったお一方 

二日前にポリデントを誤嚥したと先週金曜日に受診された

老人保健施設に 入所中の98歳女性

施設の 初期対応は 

ポリデントの可及的除去 牛乳飲用 抗生剤処方 と 適切でした。

私も義歯洗浄剤の誤嚥事故に対する処置を記載されたサイト
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/kanpo/3W/gisiwash.html


を参考にさせていただきました。

写真下の 航空所見は比較的良好でしたが

内視鏡検査で 喉頭内側粘膜に白苔付着を認めました。

幸い 粘膜のむくみによる 気道狭窄を認めませんでした。

呼吸困難はなく おかゆを食べておられるとのことでしたので

消化管は大丈夫だろうと推定し

ステロイドの内服薬を処方 

呼吸困難の兆候が現れたら 早々に県立中央病院を受診していただくようお願いし

ご帰宅いただきました。



本日 施設へ お電話し 病状を確認させていただいたところ

呼吸困難なく 食事も取れているとのことでした。


貴重な経験をさせていただきました。

ネットに 明瞭簡潔な対処方法をアップしてくださった先生に感謝です。


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のどに刺さった骨は そっとしておきましょう

魚の骨がのどに刺さったとして 昨日 受診された患者さま

ぱっと見て 骨の姿が見えず

内視鏡で確認すると 右扁桃腺の裏あたりに 骨がありそうでした。



扁桃腺の ひだを手前に ひっぱると 隠れていた骨の一部が出現

この段階までくるのに 苦労し なんとか無事 骨を除去することができました。



骨は 通常 片側だけ 刺さり

反対側は 飛び出しているものなのですが

この方は 両側が 刺さっているように見えました。

なぜかな 不思議??と 患者さまにお話を伺ったところ

自分で骨をとろうとして いろいろ がんばったとのこと。

そのがんばったときに 刺さっていなかった側も

追加で刺さったと 推定されました。


以前から いろんなところで お話しているのですが

魚の骨が刺さったときは ご飯の丸呑みは 逆効果です。


指を のどにつっこんで

ゲーっとする 嘔吐反射を 誘発すること は 効果がありそうです。

でも のどに骨が刺さったときは

ご自分で ばたばた騒がず 耳鼻科を受診することを おすすめさせていただきます。


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軟組織による外耳道形成

約2年前 新潟市民病院へ紹介

鼓室形成術を施行された患者さま

中耳後方にある乳突洞の清掃後

外耳道後壁を 軟部組織で再建していただきました。

写真は 下から順に 術前 術直後 術後5ヶ月 術後2年です



術直後 肥厚した軟組織が 薄くなり

鼓膜の部分は 鼓膜らしく

乳突洞をカバーする部分も 鼓膜に似た薄い膜になっております。

とても きれいな仕上がりです。

手術をしていただいた 新潟市民病院 橋本茂久先生 への 

感謝の気持ちを込めて ブログに写真をアップさせていただきます。



11歳 鼻茸をともなう副鼻腔炎

昨日 県立中央病院へ紹介させていただいた患者さま

本年1月から 汚れた鼻水が 止まらないとして 4月初旬当院を受診

左鼻腔に こんにゃくのようなポリープを認め

CT検査で 左副鼻腔広範囲 右副鼻腔の一部に 陰影あり

さらに 右鼻腔後部にも 陰影があり 

左のポリープが 鼻腔後部から 右側に広がっていると推定されます。



体格が ほぼ大人並みなのですが

全身麻酔の方が 良いだろうと考え 病院へ紹介させていただきました。

きれいな手術をうけ 楽になっていただけると信じております。

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充実した4月中旬の診療

今年は やや開花が遅れ気味だった

クリニック前の 穂つみ稲荷さまの 桜が満開になりました。



本日 午前診療は 12時過ぎの早々に終了しましたが

午後は 豊富な内容でした。

鼻茸のある11歳副鼻腔炎患者さまのCT検査と 中央病院への紹介状記載

鼻骨骨折の矯正手術 

唾石症初診患者さまのCT検査と説明

けいなん病院 から 上越病院耳鼻科へ紹介されためまい発作の患者さま

この方々が 4時過ぎに集中

この間 診療の進行が しばらくストップいたしました。

めまい発作の患者さまは

上越病院が耳鼻科常勤でなくなったため 神経内科ドクターが診察

耳鼻科疾患なので 耳鼻科医師に診てもらうように言われ 

紹介状なしで めまい 吐き気でつらい中 介護タクシーでご来院

頭痛 めまい はきけで ほとんど身体を起こすことができない たいへん つらそうな状態でした。

眼振をチェックすると 左向きに強く出ているようであり 前庭神経炎と 推定されました。

せっかく 当院へきていただいたのですが

安静 と 補液(点滴)を中心とした 入院対応が 望ましいと 判断。

すでに 午後5時を過ぎていたため

当直担当ドクターに お電話で連絡し 入院対応 OKのお返事をいただきました。

所見と 治療方針を記載した 当院のカルテをプリントアウトしてお渡し

当院の受診費用 は なし として

救急車で 再び 上越病院へ 戻っていただきました。

20140414-1.jpg

20140414-2.jpg

昔は けいなん病院 にも 上越病院にも 耳鼻科医師が常勤していました。

今は 患者さまにとって 厳しい時期です。


当院には 入院施設がありませんが 

可能なかぎり できることをさせていただきたいと 改めて思いました。

桜が咲くと 花粉症が落ち着き始めます

花粉症は 4月第二週にはいって おさまったようです。

おかげで 外来診療は 本来の落ち着きを取り戻し始めて ほっとしております。


20140409.jpg


今朝 青田川沿いの桜がきれいでした。

一年で 一番美しい季節です。

20140409-2.jpg

久しぶりに 妙高山も きれいに見ることができました。

( 黄砂 も 少ないようです)



例年 杉花粉症は 2月中旬あたりから 桜の花が咲く頃 まで

と 患者さまに お話しておりますが

今年は 3月中旬から 4月第一週の短期間 だったようです。


昨年のブログをみると三月末に体調を崩しておりますが

今年は 体調をキープしたまま 無事 桜を見ることができました。

誠に 感謝感謝でございます。 

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今年は遅めの花粉症

本日 4月の第一土曜日

3月の初め頃かと 勘違いするほど

花粉症の患者さまを中心に 多数 受診していただきました。

90名さまを診察させていただき 初診57(新規20)

午前九時前から 開始した診療が 午後4時まで 続きました。

昨年三月のブログを見直すと

土曜日に130名さま という 信じられない人数。。。

それに比べれば まだ 少ないことに 感謝なのかもしれません。


明日 富山の学会で コーンビームCTの発表をしてまいります。

新潟県の耳鼻科では 当院を含めて 複数の耳鼻科施設に導入されていますが

私の知る限り 富山県の耳鼻科では 現時点で導入施設がゼロと思われます。

患者さまに優しい コーンビームCTの素晴らしさ

(検査費用、被爆、撮影時間 すべて従来CTより少なく、

 診断能力がすばらしい
     
 CT検査のために わざわざ病院を受診する必要がない)

 を 知っていただき

富山県の患者さまのために導入しよう と 考える施設が出てくることを期待して

発表して参りたいと思っております。



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おひさま耳鼻咽喉科のいまへようこそ!

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